頭上なると海峡のうずのなか

人生奮闘中の女子東大生の日々の雑感を書きます

なんで地方創生するの?~地方創生に命かけた東大女子が出した結論~【どうしたら「地方創生」できるの?】

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こんにちは、とみーです!

前回の記事、読んでくださった皆様、シェアしてくださった皆様、本当にありがとうございます!!とっても嬉しいです!!

さて、今回は三部作の第二弾、私の大学生活を通して行ってきた活動から分かったこと、考えたことをお伝えしたいと思います。

 

***

【どうしたら「地方創生」できるの?】

 

答えのない問いをいつも考えている。

地方を衰退するままにするのはいけないのはわかった。
なら、どうしたらいいのか。

 

もう一度、私の中での「地方創生」の定義を再掲しておく↓

「現在人口減少が進んでいる、第一次産業の担い手が多い地域に人口を維持・増加させ、産業を活性化させること」

ここで、

①なぜ地方で人口減少が進むのか

②なぜ第一次産業の担い手が見つからないのか

という二つの問いが生まれる。

それぞれについて解決策を考えるにあたって、とりあえず何が問題なのか分析してみた。

 

~地方から都会へ人が流れる理由~

これは文化資本がないから」の一言に尽きると思う。

具体的に言うと、

(1)雇用機会:だいたいの大企業の本社は都会にある

(2)教育機会:だいたいの有名な教育機関は都会にある

(3)文化芸術・エンターテイメント:だいたいの有名な美術館・博物館とかアートの拠点や、エンターテインメント施設は都会にある

(4)情報:上記のものが都会に集中してるから、最先端の情報はいつも都会にある

→地方にはこういったものが少ない

→健康で文化的な最低限度の生活を求める人類の性として、都会に人が流れる

現に、私も大学進学を理由に上京しているわけなので、まあおおむね間違ってないと思う。

 

第1次産業に人が集まらない理由~

これは主に以下の2つがあると思っている。

(1)儲からないから

第1次産業には漁業も林業もあるけど、ここではとりあえず例として、農業の問題点を挙げる。

①農協という旧来の流通システム

農協では、大口の販路を保証する代わりに、個々の農家による差別化が難しい。それゆえに、高付加価値化が困難。

例えば、私の大好きな「あきたこまち」も、Aさんが作ったお米もBさんが作ったお米も、農協を通すなら「あきたこまち」として同じ袋に混ぜて販売されてしまう。

Aさんがすごく特別な肥料を使って、美味しくあきたこまちを作ったとしても、それを価格に反映できなくなってしまうのです。

あと、農協にもいろいろ種類があって、ただひとつの仲介業者じゃないので、流通過程でたくさん仲介料をとられる。そのため、生産者の利益が低く抑えられてしまう。

 

②消費者側の意識

昔は消費者=生産者だった。でも、今では生産の外部化がどんどん進んで、消費者と生産者は全く切り離されてしまった。

だから、消費者はその生産物ができるまでの苦労を知らないから、価値がわからない。

だから、工業製品のように「もっと安く」をどんどん追求してくる。

以前、秋田の郷土品で有名ないぶりがっこを作っていらっしゃる、女性活動家のあきたいぶり美人のお2人にお話をうかがったことがあった。

その時、彼女たちは「自分で作ってみて初めて、既製品がいかに安すぎるかわかった」とおっしゃっていた。

こういう、消費者が生産者の苦労も知らず、低価格を安易に求める姿勢がこの儲からないシステムを助長している。

だから、食べ物を買っているあなたの意識も重要なんです。

 

(2)自然相手で不確実・きついから

とはいえ、いくら年収1000万円など高収入にしても、担い手が集まらなかったという例も実際にある。

これは、第1次産業が自然相手で、予測・コントロール不可能な領域が多いことも関係していると思う。

せっかく頑張っても、人間の力ではどうすることもできない事情で左右されちゃうなら、苦労が報われないと感じることも多くなる気がする。

また、だいたいの産品は重量があるので、なかなかに体力を使う仕事でもある。

それなら、教育費が上がっている昨今、知識集約的な分野に投資をしてきた人たちは、労働集約的な仕事を選ばなくなるのは、自然な流れなのかもしれない。

 

以上、私なりの、

①なぜ地方で人口減少が進むのか

②なぜ第一次産業の担い手が見つからないのか

という問いについての分析。

 

では、どうしたらこの問題が解決するのか?

 

これについて、まだ正確な結論は出ていないけど、以下の2つを提案したい!

(単純に、問題をひっくり返しただけですが)

文化資本の地方への移転・流入と、地方からの発信

第1次産業の低収益構造を変え、高収益化。Agritechなどテクノロジーを使って知識集約的な産業に

そして、①②を実現するには、人材交流が必須!!

 

かといって、「定住促進」政策は答えにはならないと思う。

なぜなら、日本国内で人口を奪い合っても結局は、日本全体で見たときにプラスマイナスゼロで、むなしいから。

私は地方創生について勉強したくて、山口にも行ったし、三重にもいった。

そこでたくさんの人と出会って、素晴らしい産業と文化を見て、どちらも大好きになった。

そこで、ふと考えた。私の大好きな故郷に人が増えたとしても、その代わりに三重や山口から人口が減ったら私は嬉しいのかな。

答えはノーだった。

私は、秋田だけじゃなくて、三重も山口も活性化してほしかった。たぶん日本全国すべての土地がそうで。皆それぞれいいとこ持ってて、その地を愛する人がいて。その一方から他方に定住者が移っても、私は正解だと思えない。

 

なので!!!

 

私は日本全国を自分の故郷にしたい!!

(とか言いだすともはや全世界を故郷にしたくなるので、とりあえず日本で今はとめておく)

定住みたいに「どこかひとつを選ぶ」んじゃなくて、もっと「日本全部を選ぶ」方法ってないの!?

 

そこで私は定住の代わりに「循環」を唱えたい。

単純に考えて、ず――――――っと生まれてから死ぬまで同じ土地にいたら退屈じゃない?たまには外に出て違う視点で物事見て学んでみたくない?

田舎も都会も、ずーっと住み続けなくていいよ!

どっちにも住んで、お互いのいいとこ体験して発信してこ!!!

 

でも、文化を体感して「体にしみこむまで」学んで、愛着が沸くには、観光っていう単発で期間が短い交流は足りないと思う。

 

だから、私の結論はこれ!

観光よりは長く、定住よりは短く地方にも都会にも住む。その土地の産業を体験して、生産に対する感謝の気持ちを学ぶ。そして、その土地ならではの資源を使って、別の土地で学んだ知識・別の土地の資源と組み合わせて、何かイノベーションを起こすために努力する

 

はい、これが私の出したとりあえずの理想!

ここまで至るのに、大学4年生の5月くらいまでかかったんだけど、

加えて、もっと大事なことに気づかされたのが、大学4年生の9月!

今最も地方創生に関してアツい都市、長野県塩尻市で行われた、

ソフトバンク塩尻市の共催インターン、「TURETECH」

次回はこの塩尻市との出会いと、TURETECHで何を見て学んだかについて書きたいと思います!

乞うご期待☆