頭上なると海峡のうずのなか

人生奮闘中の女子東大生の日々の雑感を書きます

「一生懸命頑張っている」のに、成果を残せない理由~バイタリティーだけじゃ何も生まれない。必要なのは「選択と集中」そして「勇気」~

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こんばんは!とみーです

最近色んなことが起こってちょっと頭ばくはつしてるので、脳内整理のためにも気づいたこと・考えていることをこちらに書き残したいと思います( ..)φ

自分の弱点というか、だめなところに向き合ったところ、ひとつの結論が出てきたので、もし同じ悩みを持つ人がいたら参考になればうれしいです。

 

<目次>

 

***

1.こんな経験ない?「頑張ってるのに成果なし」

 

「毎日一生懸命頑張ってるのに、

私はまだ何一つ成果を残していない…!

なんで!?!?」

 

このように思ったことがある人は、世の中にたくさんいるのではないでしょうか。

 

自分のやりたいこと・行くべき方向を真剣に考えて、

一生懸命努力もして、行動もしてきたはずなのに……。

 

自分の成長は実感するけど、

社会に付加価値をもたらした感覚が薄い。

 

まわりの同年代の人たち、

さらには、自分より年下の人たちで、

圧倒的な成果を残している人を見て、

やたらに焦燥感に駆られる。

 

「アイツらはすっげえな……

でも、私なりに彼らに少しでも

追いつけるように頑張ろう!」

 

そう思って努力するんだけど、

何だかうまいこといかない……。

 

「どうやったら彼らに近づけるんだろう……?」

 

そうやって悩む日々を延々と送る……。

 

そんな経験、ないだろうか?

 

何を隠そう、私がそんな経験を持つ1人←

 

昔から、「すごいバイタリティーだね」「向上心すごいね」とマインドセットは定評があるんだけど、いかんせん定量的に成果を残した経験がない。

 

「こんなにやる気はあるのに、なんで???」

そうやって色々考えていたところ、出た1つの結論を以下に紹介します。

 

2.「頑張っている」の定義

「頑張ってるのに」「努力してるのに」と嘆くその前に、自分の言っている「頑張る」の定義を考えてみた。

 

私が今までとってきた行動は「やりたいと思ったこと・今しかできないことを全部・全力でやる」だった。

 

つまり、私の中の「頑張る」は

「自分の行動範囲を広げて、複数の活動を同時並行で行う。そしてそれぞれに自分のリソースを等配分する」

ことだった。

 

経験の「多様性」があることが

強みだと思っていたからである。

 

例えば、高校の時は

「部活4つ(そのうち3つ運動部)やって

東大目指すとか、自分カッケー!!

これで東大入ったら伝説じゃね!?!?」

とか思って無茶をしたわけである。

(当たり前のように浪人したけど←)

 

大学院に入ろうと思ったのも、

「プログラミングできて、

スペイン語と韓国語と英語話せて、

保育士資格も持ってる東大女子ってレアじゃね!?!?

そういう人目指そう☆」

って思って、上記のやりたいこと全部やろうとしたのが理由だったりする。

 

複数の属性をもつ人って少ないから

価値があるんじゃないか、と思っていた。

 

でも、現実は思うようにいかない。

 

自分の経験はたまるし、やりたいこと全部やるから楽しいんだけど、成果が出ない。

「べ、別に誰かに認められたいからやってるワケじゃないんだからねっ」

ツンデレぶってみても、やはり焦る。

 

そしてようやく気付く。

「複数の属性を「持っている」こと自体に価値はなくて、それによって示せるのはせいぜいバイタリティーくらいである。大事なのはその属性において「どこまで到達できたか」じゃないか」

と(今更)。

 

そこで、「圧倒的に成果を残してる同年代の人たち」に話を聞いてみた。

そしたら、自分と彼らの何が違うのか、気づいたことがあった。

それが「選択と集中」、そして「勇気」だった。

 

3.「選択と集中」、そして「勇気」

私みたいに、

「やりたいことがありすぎて困る」人は、

正直、自分の「やりたいこと」を制限することに

めちゃくちゃ抵抗がある。

だから「全部頑張ります☆」ってなるんだけど、

もし欲しいもの・到達したい目標があるなら話は別。

 

自分の時間と体は有限だし、

全てを完全にできるほどの才能もない。

そのために「優先順位」をつけなければいけない……

って、私は悩んでいたんだけど、

「圧倒的に成果を残す同年代」は

そもそも「優先順位」で悩んでなかった。

 

彼らの共通点は、 

「誰も知らない経験を生み出すために、

誰もやったことのないことに

自分の全リソースを投入する

ことだった。

 

正直、皆がやってること、

誰かが既にやっていることに

自分の時間を投資するなら、

それはめちゃくちゃ才能ゲーになる。

才能ある人がめっちゃ努力して

やっと頭角を表せる感じだ。

だから、当たり前だけど「成果」を残せる人は

ごく一握りになってしまう。

 

そういうわけなので、そこまでの才能が特にないなら、

「誰もやったことがないこと」を探して、

最初にやった人が「成果を残した人」になるのだ。

 

こうして、自分が投資すべきポイントを「選択」して、そこに「一極集中する」こと。

それによって、誰も到達したことのない地点に行くことが可能になる。

 

「圧倒的に成果を残す同年代」は

複数のものを手に抱えて、

「優先順位」をつける、つまり

「どれにどのくらいリソース配分するか」

で悩んでない。

 

そもそも、「自分のリソースをどこに集中投下するか」を悩んでる。

ここに1番頭を使っている。

だから、1つに決めたら何も迷ってない。

ただその道をひたすら進むだけである。

 

私はこの事実に愕然とした。

今までの自分の生き方と全然違うから……。

でも、思い立ったら行動するのが持ち味なので、

「自分も切るもの切って「選択と集中」しよう!」

と色んな活動に区切りをつけ始めた。

すると気づいた。

 

怖い

 

ということに。

 

何が「怖い」のか?

それは、

「今ここで自分が選んだ選択で成果が残せなかったら、自分の無能さが丸はだかになる…」

ということだった。

 

例えば、甲子園を目指す高校球児がわかりやすいだろう。

「甲子園で優勝する」ために、自分の学生生活を全て捧げて、

勉強時間も削って練習し続けて、

結果、甲子園に行けなかったら…?

甲子園で勝てなかったら…?

 

「自分は成果を残せなかった人だ」っていうのが

はっきりと突き付けられてしまう。

 

そのリスクが怖くて、勉強するっていうリスクヘッジをとってしまうような人間が、私だったのだ。

 

できなくても、成果を残せなくても、

「とみーはあれもこれもやって忙しいから」

っていう言い訳が成り立つようにして、

自分の小さなプライドを守ってたんだ……。

そして、失敗してもいいように、

別の道で生きるすべを残して安心したかったんだ……。

 

これを断ち切るのは

すごく勇気がいることだと気づいた。

今まで自分は本当の意味で「本気」じゃなかったし、

「リスクをとる」ってことをしてなかった。

その覚悟がないやつに、1つのことで成果を残すって

まず無理なんだなと悟った。

 

そういうわけで、

恐る恐るだけど色んな活動を切りはじめた!

すると、なんか最終的には楽しくなってきた(笑)

「私若いし!失敗しても人生これからじゃん♪」

 って、自分の無能さを突き付けられても、

まあ何とかなるっしょ~と開きなおってきた(笑)

 

というわけで、これから色々付き合いも悪くなるかもしれないけど、皆さん許してくださいm(__)m

「アイツは選択と集中してる最中なんだな~」と温かく見守ってくだされば幸いです!

 

ちなみに、私はこの記事で、リスクヘッジをとったり、活動の幅を広げることを否定したいわけではありません!

そもそもどこに「集中投資」すべきかを探す時点で

視野を制限しても良くないと思うし、

実際リスクヘッジしないと

文字通り生きるすべがなくなって死ぬ!(笑)

 

ただ、何か成し遂げたいと豪語しながら、

何も成果を残せない自分に嫌気がさしている

私のように悩む人の参考になればと思った次第です(`・ω・´)ゞ 

 

それでは、今日はこのへんで☆

なんで地方創生するの?~地方創生に命かけた東大女子が出した結論~【今最もアツい都市・長野県塩尻市で見た、地方創生の真髄】

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【今最もアツい都市・長野県塩尻市で見た、地方創生の真髄】

今回の記事が、私の大学生活をかけた地方創生に関する集大成になります!

今まで色々書いてきたように、地方創生に関する活動に身を投じ、色んなことを考えて勉強してきました。

けれども、2017年の9月、長野県塩尻市で開催された、ソフトバンクの地方創生インターン、「TURETECH」の現場を見て、

「ああ、地方創生ってこういうことなのか」

と、自分の中で改めて気づかされたことがたくさんありました。

この記事では、私が見た「TURETECH」の一部始終と、それを見て感じ、学んだことを以下の構成でレポートしたいと思います!

 

 

 

***

1.私と塩尻市の出会い

そもそも、なんで塩尻市に行き、TURETECHを見学する機会をいただいたのかというと、それは私が思う日本一面白い役人さん!(笑)元ナンパ師公務員・山田崇さんとの出会いがきっかけでした。

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出典:http://yamayamananoda.hatenablog.com/entry/2016/09/25/020849

当時、地方創生に関連するイベントを見つけては顔を出していた私は、去年の夏休みに石川県で開かれた、地域活性化の実績で著名な方が主催するイベントに参加した。
そこで山田さんが講演してくださっていたんだけど、

もうそれがめちゃくちゃ面白かった!!

山田さんはTEDトークにも出演なさっていたこともあり、聞く人を惹きつけるプレゼンは全く飽きるところを知らない……!

しかもそれだけじゃなく、内容がとにかくワクワクする!!!

 

シャッター街になりかけていた商店街で次々に巻き起こるイノベーション空き家プロジェクトnanoda

官民協働に本気で取り組む自治体・民間企業のリーダー200人が集う本気のディスカッション、MICHIKARA 地方創生協働リーダーシッププログラム

そして、泥臭い課題に真正面から取り組み、革命を体感する地方創生インターンシップTURE TECH

 

などなど!!地方都市で繰り広げられる眩しいアイデアの数々に私は「地方行政ってこんな可能性があるの!?」と大興奮!

もう聞き終わって早速、山田さんのもとに駆け寄り、「私、地方創生に関してこんな活動してるんです!!何か一緒にできませんか!?」と話しかけた!

 

すると流石の山田さん、「じゃあいったん塩尻市においでよ!」とお返事……!

「ちょうど9月にTURE TECHがあるから、見に来て!」

 

かくして、私は地方創生インターン・TURE TECHの現場を直接見聞きする機会を得たのである……(笑)

 

2.というか、そもそもTURE TECHって何?

TURE TECHとは、ソフトバンク地方自治体が共催で行う、ICT(情報テクノロジー)×地方創生をテーマとした夏の短期インターンシップのこと。

事前研修・3泊4日の現地での取り組み(ヒアリング調査など)・事後研修を経て、最新テクノロジーを用いた地域の課題解決策を関係機関に提案する。

大学生等1000人をゆうに超えるエントリーがある中、参加資格を得られるのはわずか30名。

まさに本気で課題解決に挑む若者が大集結する激アツのインターンなのである!!

 

私は、このインターンの3泊4日のうち終わりの2日間見学する機会をいただいた。

実は、以前友人がこのインターンに参加し、超胸アツな記事を書いていたのを見たこともあり、「このインターンを間近で見られる機会が得られるなんて!(TT)✨」と私は行く前から心躍らせていた。

(ちなみに、友人の記事はコチラ(前編後編))

 

塩尻市に着いて市役所の方々から詳細を聞いてからも、期待は膨らむばかり。

なんでも、前年度はわずか3人の市役所員で回していたこのインターンが、今年度は担当課・その他の部署も含む10人規模でサポートされるようになったという。
その10人は3か月も前から事前研修を受け、課題の本質について要点をまとめた仕様書を作成。これがプロのコンサルにたたきまくられてさらに完成度の高い仕様書ができているとか。

インターンに臨む学生たちは、この仕様書の中にある課題に取り組むというわけである。

 

今年の課題は4つ。

薪ストーブユーザーと森林所有者のマッチング

現地の中小製造業における人材採用戦略

都市農村交流による担い手創出

地域のNPOの支援

 

もう、なんだ、この手を付けたくて仕方ない感じの課題たちは……!

インターンのクオリティが保証されているしかないじゃないか……!
この先進的なインターンが市の取り組みとして事業に組み込まれ、制度化しつつある様子にまた興奮しながら、いよいよ最初の現場を目撃!

私が最初に立ち会ったのはちょうどインターン生たちの中間報告でした。

 

「さあ…!学生たちの熱いドラマと斬新なアイデアをあますことなく報告するゼッ!!」

 

と意気込んでいたのだが……。

そこで私が見たものは、予想とは違っていた。

そこから色々と考えさせられ、最終日まで密着した結果、私は今までの大学生活で気づかなかった、本当に大事なものに目が開くのである。

このあとの項目で、私が見たTURE TECHのそして、そのあとに繰り広げられたドラマを順に書いていきます!

 

 

3.最初に私が見たもの

各班の中間発表を聞きながら、私は段々と言語化しづらい違和感を感じ始めた。

何だ、この感じ……。

やはり何十倍もの倍率を潜り抜けただけあり、参加者は皆とても優秀なのがプレゼンの内容からも伝わってきた。

皆一生懸命考えて出したアイデアだと思う、スライドもめっちゃキレイ……。

ただ、なんていうか、

「あれ?これって結局学生は何を考えたんだ?」 

と思ってしまったのだ。

どのアイデアも、熟考の上に導き出されたのは百も承知なのだけど、無難に感じてしまった。

これはなぜなのか考えたとき、行政があらかじめ用意した仕様書が作りこまれすぎていて、ある程度の筋道が見えるレールに沿った回答のような気がしてしまったのである。
そのレールをぶち壊すくらいの提案がない……。

例えるなら、100点満点のテストで、90点分くらいもう解答が書いてある感じ。
学生の作業は残り10点分を埋めるくらいの余地しか残されていないような印象を受けた。

 

もっと「本当の課題とは何か」について話し合った方がいいのではないのか。
仕様書が提案する着眼点・解決策に異議申し立ててもいいのではないか。
それを学生が話し合うからすごく面白いのでは。

 

主催者側が熱心に作りこんだから、良いプログラムになるはずなのに……逆に学生が奇抜な発想をする余地を奪っているような感覚に陥る。

あれ、これってこのインターンを通して本当に成し遂げたかった姿なの?

そんなことを悶々と考えながら発表を聞いていると、今度は別の違和感、というかイライラに襲われてきた。

 

そのアイデア、財源は、事業計画は?運営の主体は?持続可能な案じゃないと、本質的な課題解決にならないのでは?

各提案に対する指摘ポイントが次々に思い浮かぶ。

 

しかし、自分の中で何にそんなにイライラしているのか、正直よくわからなった。別に指摘した部分に対して自分がそこまで心乱されているとも思えない。

 

自分は、この発表の何に違和感を持っているんだろう?

それがうまく言語化できないまま、全ての班の発表が終わった。

 

***

 

中間発表のあと、各審査員のフィードバックを受けて、インターン参加者は最後の追い込みに入った。

みんな、用意された寝室で寝ないで各作業所に布団を引っ張りこみ、議論を重ね、スライドを修正し、スキマ時間に仮眠をとる……。
必死に考え抜く姿をたくさん見ながら、私も自分の中のもやもやを必死に言語化しようとした。

各参加者が、私が大学生活をかけて考えてきたように、地域の課題について真摯に向き合ってる。その姿勢に共感こそすれイラつくわけがないのに、なぜ私はこんな感情を抱いているんだ?

と、ディスカッションを重ねる皆を、まるで背後霊のように無言で見守りながら考えていた。(すいません、目障りでしたよね……)

そして、翌日迎えた最終プレゼン。
私は大きな変化を目撃した。

 

4.最終日に私が見たもの

最終プレゼン前に各班がリハーサルをしている時、私は明らかに中間発表と違うと感じた。

もちろん、各提案の内容がより具体化し、ブラッシュアップされているのはもちろんなのだけど、なんか、気迫が違った……!

思わず、背後霊のくせに、私も「ここはこうした方がもっと良くなるのでは」とコメントした班もあったくらい、何とかして手助けしたくなってしまうくらいだった。

そして、いよいよ市長を前にした最終プレゼンが始まる。

そこで、何が前日と変わったのか、何に私がモヤモヤしていたのか、はっきりと気づいた。

昨日までと大きく違ったこと。

それは、各班がみんな、「私たちにやらせてください」と口々に唱え始めたのだ。
「この提案を実装するために、11月にまた来てさらに具体的な現地調査を行います」「この予算さえいただければ、私たちがまず作ります」
そんな声が次々に飛び出した。

「私達がやります!」

皆涙ぐんで、声を大にして叫んでいた。

ここで、私は中間発表で自分が何にモヤモヤしていたのか気づいた。

それは、「当事者意識」だ。
中間発表までは、主語がインターン生自身ではなかった。「塩尻市」「中小企業」「NPO」など各関係団体だった。
だから、他人事のような感じがして、「このインターンが終わったらその提案はどうなるの?」と言いたくなってしまったのだ。

でも、最後はみんな自分が主語になって、塩尻市のことが「自分のこと」になっていた。

次にいつ塩尻市に来るのか、その日程調整を始めて、「自分にできることは何だろう」と必死に考える姿に、私は胸を打たれた。

このインターンで終わり、じゃなくなっていた。

だから、何とかして市長にその気持ちが伝わるといいなって思ったんだ。

***

プレゼン終了後の懇親会で、私はさらに深く考えさせられる現場を目撃した。
とにかく、みんな、みんな、超良い顔!!!!

各班をサポートした、ソフトバンクさん側のメンターさん、塩尻市役所側のメンターさんそれぞれと、 心の底から楽しそうに笑い合う参加者たち。

皆、もう一生モノの付き合いなんじゃないかってくらい、結束を感じた。

各参加者やメンターさんたちに「インターンを終えてどうでしたか?」と聞くと、一つの課題について突き詰めて考え抜く経験はもちろんだけど、この、人との繋がり、塩尻市との繋がりのことを財産だと話す人ばかりだった。

 

そこで、私は「このインターンを通して本当に成し遂げたかった姿」についてもう一度考えることになった。

あれ?地域の諸課題に対して、現実的で具体的で斬新なアイデアを提案すること、なんだっけ?

それが本質なんだっけ。

もちろん、それも大事なことだけど、でもそれって、市役所の職員さんが年がら年中考え抜いて取り組んでて。

事前・事後研修と3泊4日の体験が生んだ本当の価値って何なんだろうか。

 

そして、熱くきずなを深める全員の笑顔を見ながら、ふと気づいた。

地方創生において、本当に大事なことは何か。

 

5.私が出した結論

私はいままで、「何のために地方創生するのか?」についてたくさん勉強し、さんざん論じてきた。

自立できるマネタイズの仕組みを確立し、コミュニティの持続可能性を高めて……

食料安全保障、最適人口論にリスク分散……

 

ア゛ァーーーーーーーそういうのもういい!!
ダサい!!!

 

もっとシンプルにいこうぜ!!

 

「何のために地方創生するの?」

その明確な答えは

 

「楽しいから!!」

 

新しい出会いとアイデアの衝突が、色んな場所で巻き起こる。

それが楽しいからみんなお金出したくなるし、また来たくなるし、そこに住みたくなるしその仕事に就きたくなる。

全ては楽しいが根源で、それがないと持続可能性もくそもない!

TURE TECHの本質は、「現実的で具体的で斬新なアイデアを提案すること」じゃなかった!

自分が今まで知りもしなかった土地を、まるで自分のことのように思って、新たな人々との繋がりに心があったまる……

そんな素敵な激アツ体験だったのだ!!!

 

さあ、私が出した結論はこれ!

地方創生は、使命感に駆られてやるものでも、義務でもなくて、エンターテインメント!!!(笑)

 

はぁ~、こんな簡単な答えに気づくのに、4年間もかかってしまった(笑)

色んな理屈をこねたけど、難しいこと考えたけど、結局は全部ここに繋がる。

これから、「地方創生」に限らず、色んな活動をする中で、この「楽しさ」「ワクワク」がいつも根源でありたい。 

こんな貴重な気づきを得させてくださった、塩尻市の皆様、ソフトバンクの皆様、そしてTURE TECHの参加者の皆様!ほんとにほんとに、ありがとうございました!!!

この記事を読んで、TURE TECHに少しでも多くの人が興味を持って、申し込んでくれると嬉しいです!

今年の春からはなんと海外版TURE TECHも始まり、その勢いがとどまることをしらないプログラムになってます♪

塩尻市も、とーってもいい街なので、絶対また行きたい~~~~!!!皆様もぜひ訪れてみてください(*^▽^*)

 

以上、私が塩尻市で目撃した、地方創生の真髄でした^^ 長いのに読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!

さあ、Let's enjoy 地方創生☆

なんで地方創生するの?~地方創生に命かけた東大女子が出した結論~【どうしたら「地方創生」できるの?】

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こんにちは、とみーです!

前回の記事、読んでくださった皆様、シェアしてくださった皆様、本当にありがとうございます!!とっても嬉しいです!!

さて、今回は三部作の第二弾、私の大学生活を通して行ってきた活動から分かったこと、考えたことをお伝えしたいと思います。

 

***

【どうしたら「地方創生」できるの?】

 

答えのない問いをいつも考えている。

地方を衰退するままにするのはいけないのはわかった。
なら、どうしたらいいのか。

 

もう一度、私の中での「地方創生」の定義を再掲しておく↓

「現在人口減少が進んでいる、第一次産業の担い手が多い地域に人口を維持・増加させ、産業を活性化させること」

ここで、

①なぜ地方で人口減少が進むのか

②なぜ第一次産業の担い手が見つからないのか

という二つの問いが生まれる。

それぞれについて解決策を考えるにあたって、とりあえず何が問題なのか分析してみた。

 

~地方から都会へ人が流れる理由~

これは文化資本がないから」の一言に尽きると思う。

具体的に言うと、

(1)雇用機会:だいたいの大企業の本社は都会にある

(2)教育機会:だいたいの有名な教育機関は都会にある

(3)文化芸術・エンターテイメント:だいたいの有名な美術館・博物館とかアートの拠点や、エンターテインメント施設は都会にある

(4)情報:上記のものが都会に集中してるから、最先端の情報はいつも都会にある

→地方にはこういったものが少ない

→健康で文化的な最低限度の生活を求める人類の性として、都会に人が流れる

現に、私も大学進学を理由に上京しているわけなので、まあおおむね間違ってないと思う。

 

第1次産業に人が集まらない理由~

これは主に以下の2つがあると思っている。

(1)儲からないから

第1次産業には漁業も林業もあるけど、ここではとりあえず例として、農業の問題点を挙げる。

①農協という旧来の流通システム

農協では、大口の販路を保証する代わりに、個々の農家による差別化が難しい。それゆえに、高付加価値化が困難。

例えば、私の大好きな「あきたこまち」も、Aさんが作ったお米もBさんが作ったお米も、農協を通すなら「あきたこまち」として同じ袋に混ぜて販売されてしまう。

Aさんがすごく特別な肥料を使って、美味しくあきたこまちを作ったとしても、それを価格に反映できなくなってしまうのです。

あと、農協にもいろいろ種類があって、ただひとつの仲介業者じゃないので、流通過程でたくさん仲介料をとられる。そのため、生産者の利益が低く抑えられてしまう。

 

②消費者側の意識

昔は消費者=生産者だった。でも、今では生産の外部化がどんどん進んで、消費者と生産者は全く切り離されてしまった。

だから、消費者はその生産物ができるまでの苦労を知らないから、価値がわからない。

だから、工業製品のように「もっと安く」をどんどん追求してくる。

以前、秋田の郷土品で有名ないぶりがっこを作っていらっしゃる、女性活動家のあきたいぶり美人のお2人にお話をうかがったことがあった。

その時、彼女たちは「自分で作ってみて初めて、既製品がいかに安すぎるかわかった」とおっしゃっていた。

こういう、消費者が生産者の苦労も知らず、低価格を安易に求める姿勢がこの儲からないシステムを助長している。

だから、食べ物を買っているあなたの意識も重要なんです。

 

(2)自然相手で不確実・きついから

とはいえ、いくら年収1000万円など高収入にしても、担い手が集まらなかったという例も実際にある。

これは、第1次産業が自然相手で、予測・コントロール不可能な領域が多いことも関係していると思う。

せっかく頑張っても、人間の力ではどうすることもできない事情で左右されちゃうなら、苦労が報われないと感じることも多くなる気がする。

また、だいたいの産品は重量があるので、なかなかに体力を使う仕事でもある。

それなら、教育費が上がっている昨今、知識集約的な分野に投資をしてきた人たちは、労働集約的な仕事を選ばなくなるのは、自然な流れなのかもしれない。

 

以上、私なりの、

①なぜ地方で人口減少が進むのか

②なぜ第一次産業の担い手が見つからないのか

という問いについての分析。

 

では、どうしたらこの問題が解決するのか?

 

これについて、まだ正確な結論は出ていないけど、以下の2つを提案したい!

(単純に、問題をひっくり返しただけですが)

文化資本の地方への移転・流入と、地方からの発信

第1次産業の低収益構造を変え、高収益化。Agritechなどテクノロジーを使って知識集約的な産業に

そして、①②を実現するには、人材交流が必須!!

 

かといって、「定住促進」政策は答えにはならないと思う。

なぜなら、日本国内で人口を奪い合っても結局は、日本全体で見たときにプラスマイナスゼロで、むなしいから。

私は地方創生について勉強したくて、山口にも行ったし、三重にもいった。

そこでたくさんの人と出会って、素晴らしい産業と文化を見て、どちらも大好きになった。

そこで、ふと考えた。私の大好きな故郷に人が増えたとしても、その代わりに三重や山口から人口が減ったら私は嬉しいのかな。

答えはノーだった。

私は、秋田だけじゃなくて、三重も山口も活性化してほしかった。たぶん日本全国すべての土地がそうで。皆それぞれいいとこ持ってて、その地を愛する人がいて。その一方から他方に定住者が移っても、私は正解だと思えない。

 

なので!!!

 

私は日本全国を自分の故郷にしたい!!

(とか言いだすともはや全世界を故郷にしたくなるので、とりあえず日本で今はとめておく)

定住みたいに「どこかひとつを選ぶ」んじゃなくて、もっと「日本全部を選ぶ」方法ってないの!?

 

そこで私は定住の代わりに「循環」を唱えたい。

単純に考えて、ず――――――っと生まれてから死ぬまで同じ土地にいたら退屈じゃない?たまには外に出て違う視点で物事見て学んでみたくない?

田舎も都会も、ずーっと住み続けなくていいよ!

どっちにも住んで、お互いのいいとこ体験して発信してこ!!!

 

でも、文化を体感して「体にしみこむまで」学んで、愛着が沸くには、観光っていう単発で期間が短い交流は足りないと思う。

 

だから、私の結論はこれ!

観光よりは長く、定住よりは短く地方にも都会にも住む。その土地の産業を体験して、生産に対する感謝の気持ちを学ぶ。そして、その土地ならではの資源を使って、別の土地で学んだ知識・別の土地の資源と組み合わせて、何かイノベーションを起こすために努力する

 

はい、これが私の出したとりあえずの理想!

ここまで至るのに、大学4年生の5月くらいまでかかったんだけど、

加えて、もっと大事なことに気づかされたのが、大学4年生の9月!

今最も地方創生に関してアツい都市、長野県塩尻市で行われた、

ソフトバンク塩尻市の共催インターン、「TURETECH」

次回はこの塩尻市との出会いと、TURETECHで何を見て学んだかについて書きたいと思います!

乞うご期待☆

なんで地方創生するの?~地方創生に命かけた東大女子が出した結論~【地方創生をしなければならない4つの理由】

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こんにちは、とみーです!

今回の記事では、もはやこのためにブログを始めたと言っても過言ではない、私の大学生活をかけた地方創生に関する内容を書きたいと思います。

あまりに長い記事になると思うので三部作です(笑)

第一部(本記事):地方創生をしなければならない4つの理由

第二部:どうしたら「地方創生」できるの?

第三部:今最もアツい都市・長野県塩尻市で見た、地方創生の真髄

この3つの内容を、それぞれお話ししていきたいと思います!

***

【地方創生をしなければならない4つの理由】

「東京一極集中でいいじゃん。なんで地方創生する意味があるの?」

こうある人に言われ、うまく言い返せなくて泣いたことがある。
当時は「そんなこと言ったって大好きな故郷が無くなったら誰だって悲しいだろ!」みたいな感情論しか振り回せず、そういう思慮の浅い自分が嫌で泣いた。


そこからいろいろと勉強・経験を重ね、「東京一極集中はなぜだめなのか。なぜ地方を活性化させなければいけないのか」という理由をいくつか見つけた。

それをこの記事で紹介します。

なお、ここでいう「地方創生」の定義とは、「現在人口減少が進んでいる、第一次産業の担い手が多い地域に人口を維持・増加させ、産業を活性化させる」こととします。

 

~東京一極集中がダメな理由~

その1:災害大国・日本で都市機能がひとつに集中するとめっちゃ危険だから

日本は地理的に地震・火山・台風が起きやすい。
北朝鮮はミサイルばんばんぶっ放してくるし、中国は対外膨張まっしぐら。
どうしようもない地政学リスクが大きすぎる。

私は0歳の時に阪神淡路大震災を経験したし、高1の時には東日本大震災を見た。
たかだか23年しか生きていないけど、「100年に1度」「1000年に1度」みたいな災害が2回も起こってる。おいおい10年に1度じゃん。

首都直下地震がこの30年以内に起こる確率70%とか言われてる中で、正直、都市機能を一つに集積することにはリスクしかないように思われる。

 

その2:人口には最適値が存在するから

人口って、少なすぎても問題だけど、多すぎても問題にされる。
それだったら、「ちょうどいい人口」っていうのが存在するのでは?

そう考えた人は少なくないと思う。

この「ちょうどいい人口」のことを「最適人口」と言うのですが、経済学の理論上では、その最適人口が存在することが証明されている。

最適人口の定義はいろいろあるけど、最もメジャーな定義だと、市くらいの規模ならおよそ10万人~45万人くらい。(詳しくは林(2002)を参照)

田中角栄もこのことを唱えて、「日本列島改造論」は大ベストセラーになった。「都会の過密・地方の過疎を解消し、皆が快適で幸せな暮らしを!」

今のところ私の中で田中角栄先生のこの主張を否定する言葉は見つからない。

東京の満員電車はマジで死んでくれって感じだし、待機児童の問題とか、東京の過密問題は深刻。

もうちょっと適切な規模で人口が分散した方が皆が幸せになれる気がする。

この最適人口は私の卒論のテーマなので、もっと詳しく知りたいという人、逆にもの申したいという人はいくらでも声かけてください✋

 

~地方が生き残らなければならない理由~

理由その1:地方が担っている第1次産業が衰退すると国家は崩壊するから

さて、トップに表示されたこの画像を見て、皆さんは何を思っただろうか?

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 「何もねーじゃん」

って思ったそこのあなた!!!!

あなたの目は節穴です!!!!!!!!

ここには「何もない」のではなく、あなたの命を支えるものが映っているのです。

私はよく、都会育ちの人に田舎の生活について馬鹿にされたときに、

「いや、都会の人間は田舎で作ったご飯食べて生きてるんだけど???田舎なくなったら困るのおまいらだからな???」

と心の中で思っていた(笑)

まさにこれで、都市部で人々が生きていくためには、農業や水産業で食料を生産している人が不可欠!!だから、冒頭の定義にのっとると、第一次産業の担い手が多い地域で食糧生産を担う人口は維持する必要がある。

とはいえ、

「日本の食料自給率がゼロになったって、海外から輸入すればいいじゃん」

と、思っている人もいるだろう。ところがどっこいそうは問屋がおろさない。

実は、農産物の国際市場は「薄い市場(thin market)」と言われていて、生産量に対して貿易量が少ない。これはつまりどういうことかというと、外国は「農産物を作っても売ってくれない」時が多いということ。

理由は簡単で、「食べ物は余った時に輸出する」から。その生産国で食料が足りなくなったら輸出しない。

もちろん輸出を前提に生産している国もあるけど、基本的には食料は国内の需要を満たすことを目的に生産されている。

「じゃあ、その輸出を前提にしてる国から輸入すればいいじゃん」

と言う人もいるかもしれないけど、これには倫理的な問題も絡んでくる。

例えば、タイ米で有名なタイが、国内でコメ不足が起こっていた時、それでも輸出を続けたことで品薄に拍車がかかってコメ価格が上昇し、タイ国内の貧困層が大ダメージを受けた、ということがある。

つまり、私たちが無理矢理外国から買おうとすると、その国の人たちが困ってしまう事態になる。

それでも無視して輸入すればいいと思いますか?

もちろん日本の生産量だけで食料自給率100%は現在ほぼ不可能な状況ではあるけど、食料安全保障上、自給率を下げていい理由はないのです。

 

理由その2:イノベーションを起こすためには多様性が必要だから

私の地元、秋田はよく「なんもない」と言われる。私も秋田について深く学ぶまではちょっとそう思っていた←

でも全くそんなことはない!!!

例えば、秋田は鉱物資源が古来より豊富で、2014年には国内初のシェールオイルの商業生産がなされた地でもある。

ほかにも、仙北市にある強酸性の玉川温泉は、癌の湯治(温泉を使った長期療養)場としても有名で「奇跡の湯」と言われている。この温泉を使った、ドイツのバーデン・バーデンのような医療ツーリズムの可能性が見込まれ、仙北市は現在国家戦略特区に指定されている。

こういったその土地にしかない資源がどの地域にもある。
もうちょい身近な例でいえば、寒い地方でおいしい食物があり、よくとれる魚がいる一方で、暑い地方でしかとれないものもある。なので、おいしいものたくさん味わいたかったら、各地域の食文化だいじ。
とまあこのように、各土地において色んな気候・文化があって、それゆえに発展したイノベーションがある。また、県民性ってのが確かに存在していて、色んな考え方・価値観を持った人がぶつかることで新しいものは生まれると思う。だから、その多様性を担保するためにも地方の文化圏は消滅してはいけない。

 

以上が、私が色々勉強して納得した、4つの「地方創生」の理由です!

次回は、私が活動を通して感じた「じゃあどうやったら地方創生できるの? 何をもって地方創生って言えるの?」ということを話したいと思います

ではまた☆

 

 

 

世の人はゴシップ週刊誌なんか読まずに週ニャン大衆を読めばいいと思います

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こんにちは!とみーです。

はぁ~~~~ネコかわいい~~~~

という思いが爆発してとうとうネコちゃんだらけの雑誌、「週ニャン大衆」を購入してしまいました。(わたしの一押しネコちゃん、カンパチ船長が載ってるっていうから……)

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この雑誌の何がすごいって、今Twitterで話題のうるわしいネコちゃんのラブリーなショットを惜しげもなく紹介しておきながら、ペットビジネスの闇やネコちゃんの経済効果、動物病院での仰天飼い主エピソードなどなど、考えさせられるコンテンツも数多く取り上げているのである……!

広告に至るまで全てネコちゃん関連と言う、まさに、ネコ好きの、ネコ好きによる、ネコ好きのための本。

こんな素晴らしい雑誌が世に広まってないなんてもったいなさすぎる……!と思ったのでご紹介しました(笑)

そして私の中で思うことがひとつ。

最近増えた報道の一つが、芸能人の不倫。

何でも、この記事によると以前は、毎年30時間に満たなかった不倫報道が、2016年以降6倍以上に急増したとのこと。

正直、こういうゴシップで毎日のメディアが埋め尽くされるのは本当にうんざりだし、人の不幸とか不誠実さをネタにする卑しい精神が嫌い。

そうやって不倫報道いや~~っていう声は結構周りから聞くけど、なーんでメディアは連日報道すのかなぁと考えてみると。

まあ、需要と供給の関係で「見る人」がいるからなんだよね。

視聴率が上がるからその内容を放送するわけでしょ。彼らその広告料で生活しているわけなので……。

こういう話って結構多いのではと思う。

みんな「嫌い」「よくない」っていうくせに、減らない。それは結局は需要者側に原因があり、そこを変えない限り永遠にその問題は残るというか。

例えば、この記事で取り上げられてるように、違法風俗店で「利用者側」が逮捕・処分されない現実だとか。

高橋まつりさんの過労死報道も、「D通サイテー!」ていうのは簡単だけど、でも、D通さんが忙しいのって、私たちが広告見るからというか……。だから私たちに、簡単にD通さん批判できるのかな?と思ったりするし。

だから、「良くない」「悪い」って批判する前に、まずは自分の行動にその原因がないか、悪いものを生み出している人たちがいる背景に自分の需要がないか確認してみる必要があると思います。

まあ、とりあえず、何が言いたいかって、みんな、ゴシップ記事とかニュースが出てきたらとことん無視して、そんなものに需要がないよって態度で示そうよ~~~

そして週ニャン大衆のような素晴らしい雑誌の需要度を上げていこう!!(←これ重要)

ということでした。

完全雑談ですが今日はこのへんで。

東大生だからって、偉いの?③

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こんにちは。とみーです。

このシリーズですが、今回が最終回です。
(3回しかやんないくせにシリーズとか言うなっていうツッコミが聞こえそうだ)

***

今までさんざん、「東大生は!!偉く!!ないぞ!!」ということを語ってきましたが、
今回は、
「なぜ、そうはいっても、官僚や企業の重職、政治家などに東大生が多いのか?」
「なんで学歴フィルターが企業の採用選考で使われるのか?」
「とはいっても、東大生って『優秀』じゃない?」

という声に対して、その理由について、私なりの意見を述べたいと思います。

***

「“勉強”は本当にそんなに大切なのか?」

教育経済学者・中室牧子先生は、「「学力」の経済学」という著作でこう問いかける。
彼女は、教育経済学の第一人者である、シカゴ大学ヘックマン教授の、世紀の大実験「ペリー幼稚園プログラム」を取り上げ、

「人生の成功において重要な力とは何か」

についての提言を行っている。

「ペリー幼稚園プログラム」とは、低所得のアフリカ系アメリカ人の3~4歳の子供たちに、「質の高い就学前教育」を施し、その結果を40年にわたり追跡調査するプログラムのこと。

対照群との比較から、この研究が明らかにしたのは、「このプログラムに参加した子供たちは、小学校入学時点のIQが高かっただけでなく、その後の人生において、学歴が高く、雇用や経済的な環境が安定しており、反社会的な行為に及ぶ確率も低かった」ということだった。

これを受けて、「ああ、なーんだ、つまり小さいころから英才教育されたら学力が伸びて成功するのね。わかったわかった」と思うのは気が早い。

実は、この調査が明らかにしたのは別の事実だった。

確かに、子供たちのIQはこのプログラムの後上昇した。
しかし、その効果は一時的なものだった。わずか8歳前後には、IQの差は対照群と差がなくなってしまったのである。IQや学力テストで計測される能力を、「認知能力」というが、このプログラムには「認知能力」の向上を長期的に持続的させることはできなかった。

それならば、「ペリー幼稚園プログラム」は子供たちの何を変えたのか?

それは、「非認知能力」と呼ばれる、学力では測りきれない能力だったとされる。
「忍耐力」とか、「社会性がある」とか、一般的に「生きる力」と言われるものだ。

最近の研究では、認知能力を上げるには年齢的な限界があるけれども、非認知能力は、成人後も伸ばせるものが多い、ということが分かっている。

「自制心」「やり抜く力(GRIT)」――これらが、特に重要な非認知能力と言われている。

***

ここまでの議論で、私が言いたいことに気づいた人もいらっしゃるだろう。

そう、東大生が高いのは、「認知能力」つまり、「学力」と思われがちだ。(まあ実際そうだ)
しかし、それが成功の源泉ではない。

私は、東大生は「非認知能力」、すなわち、「自制心」「やりぬく力」に長けている人が多いと思っている。

東大の試験は、日本一内容が難しいわけではない。
日本一科目数が多いのだ。

文理関係なく、国数英社理の全科目が必要だし
二次試験にいたっては、文系なら社会2科目、理系なら理科2科目。
しかもぜーんぶ論述。
英語はリスニングまであるし、問題の数も種類もめっちゃ多い。

初めて東大の過去問を解いた日を今でも覚えている(汗)
「(顔面蒼白)……こんなの、時間内にぜんぶ解けたら人間じゃない!!わたし人間でいたい!!(壊)」
と、ゴミクズ以下の答案を前に心の中で叫んだ記憶がある。

とまあ、こんな試験を「やりぬいた」力は、どの東大生もあるだろう。
そして、こんなにやること多いから、(そうじゃない人もいるかもしれないけど)「自制心」を持って自分のしたいことを受験前は我慢した人が大半だろう。

つまり、東大生は受験を通して、一定の「非認知能力」を鍛え、スクリーニングを受けて入学しているのである。

***

さて、お堅い話はこれまでにして、私が本当に言いたかったことを話そう。

さんまの東大方程式とかで、東大生がいじられてることも多いけど
「コミュ障」「変人」「まじめで堅物」とか言われることも多いけど
私が出会った東大生は、本当に大好きな人たちばっかりだ。

私は今、エンカレッジ東大支部の運営を通して、
たくさんの東大生とキャリアについて一緒に考える面談をしてきて
「本当に東大生は素晴らしい人たちばっかりだ」と
前以上に思うようになった。

もちろんみんな、お勉強もできるし頭もいいんだけど、そんなことよりも、
基本東大にいるとみんな自分より優秀だから
謙虚な人が多い。人の話を真摯に受け止める、素直な人が多い。

今日、面談した後輩は、まさしくそういう人で。
「こういう人のキャリアをお手伝いしたい!」と、私もいつも以上に熱く語って、気づいたら4時間が経過していた(笑)

私の人生でも指折りの人にしか話していない、
私の人生で1番悔しくて忘れられない日を詳細に話した。
キャリアについて深く語った後、後輩の顔がすごく変わって、最後はとてもいい表情になった。

面談が終わった後、「真穂さんが、メンターで本当に良かったです」と言ってもらって、
「エンカレッジやってて本当によかった」って思った。

 

***

東大生だからって、偉いの?
お勉強できるから偉いの?

ううん、東大生みんな、学力だけじゃなくって
人として尊敬する素質をたくさん持っているよ

この大学で出会ったすべての人たち!
愛してるよ!!大好きだ!!

東大生だからって、偉いの?②

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表題のシリーズ、本当に言いたかったことはこの第2弾かもしれません。

これから書くことを人に話すと、「それを東大生のあなたが言うと嫌味にしか聞こえない」といつも言われます。
だから、ひょっとしたら読む人を不快にさせる内容かもしれません。
けれども、どうしても、自分が東大生だからこそ、言わずにはいられないことなんです……。
なので、不快に思う人は読まないでください。

***

最近、「あらゆる職業が高給になればいいのに」って思っている。

事の発端は、ある日の新聞の一面記事だった。

私は就活しようか迷っていたころ、Amazonを結構真剣にエントリー先として考えていた。

私は農業に関心があって、現在の流通・販売ルートに問題点があるのではと思い、そのためにECは解決策の一つとして有効なのではないか、と。そして、あらゆるIT技術を駆使して、顧客満足度を極限まで追求し、経営戦略も感嘆するしかないAmazonは本気ですごいな、と思っていた。

しかし。

ヤマトの宅配総量抑制のニュースを見て、私は「本当に偉いのは誰か?」と考えずにはいられなかった。

Amazonがいくら、高度な戦略を立てて最新のIT技術を駆使していても。
運送業者の宅配のにーちゃんがいなければ、何の意味もないんだ……。

ヤマトの配達員より、おそらく、Amazonマーケティング部門の偉い人の方が、給料は高いのかもしれない。

けど、そのヤマトのにーちゃんがいないと、そのAmazonの人は食べていけないんだ……。

こんな話はいくらでもある。

私は今の社会をより良くするには初等教育こそ重要だと思い、保育分野が大きな役割を果たすと思って関心を持つようになった。

そこで、保育士をしている友人の話を聞いたら、子供の個性を伸ばすその技術に「すげーーーーーー!」と大感激してしまい、「これこそ現代の教育において必要な人材だ!」と大興奮で色んな人にその話をした。そして、「どうやったら保育士不足を解消できるのか。待遇改善を進められるのか」について熱く問いかけていたら、鋭くこう切り返された。

「給料が問題じゃないんだよ。現に、教師だって負けず劣らず給料は低いよ。でも、保育士より教師の方がなりたい人が多いのは、保育士は学歴が低くてもなれるから。社会的地位が低くて、やりたくない人が多いからだよ」

これはどういうことなんだ?
この話を聞いてショックで、いつも悶々と考えていた。
だって、保育士がいなかったら、どんな人だって生きていけないじゃないか……。

今の世の中、女性の社会進出が叫ばれてて。
初等教育の重要性だって声高に唱えられてるのに、なんでその担い手である保育士の地位とか、学歴で判断すんの?

いつもそう。
職業に貴賤はなく、みんな社会において必要なのに。

なんだろうな、この世の中。

知識集約的な仕事の方が、労働集約的な仕事よりお給料が高いってなんなんだろうな。
給料を指標にするのは物議醸すかもしれないけど、でもお金がたくさんある方が色んな機会をより得られると考えると……。

学歴と社会的地位が連動して、結果として、得られる機会に差が出るってなんなんだろう。

だから、いつも「学歴じゃなくて、その人自身の個性にあった機会が与えられるべきだ。給料や学歴の階層で社会的地位が決められるのはおかしい」と思って、主張してるんだけど……。

でも、こういうこと私が言うと、「東大生だからそんなこと言えるんじゃない?嫌味にしか聞こえない」といつも言われる。

わたし、嫌味言うために東大生になったわけじゃない……。
青臭いけど、東大入ったら、社会をより良くする力がもっとつくんじゃないかって思ってなったのに。
こういう風に言われると、「じゃあ私がどうなったら嫌味にならないの?東大辞めればいい?」とか、言いたくなる……。

でもそれでも何の解決にもならないんだよね。
今は本当に皆さんのおっしゃるとおり、肩書・学歴におんぶにだっこで生きてるので、

もっと、肩書に頼るんじゃなくて、自分の行動で世の中を良くできるようになってから物申そうと思います。

***

 

東大生だからって、偉いの?

いや、目の前の仕事に最善を尽くして、社会を支えている、全ての人が偉いです。
皆さん、いつもお勤めおつかれさまです!

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