東大生だからって、偉いの?①
こんにちは。とみーです。
以前Facebookに投稿して、反響のあったこのシリーズ記事をブログに整理したいと思います。
田舎から出てきた自分は東大生とはいえ、世間一般が思うほど天才じゃないし、一生懸命頑張ってるんだけど色々うまくいかなくて……と感じることを綴ってみました。
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さて、
最近、東大生は【プロ野球選手に例えられるんじゃないか】と思い始めました。
年間3000人も枠があって、倍率もたかだか3倍の東大生になるより、ものすごい競争を勝ち抜いたプロ野球選手になるほうが圧倒的に難しいので、比べるなと怒られてしまうのかもしれませんが……。
プロ野球選手になるのは本当にすごいと思う。それだけでめっちゃ尊敬する。
でも、プロになったから「偉い」のかというと、そうではないと思います。
そこでヒット打って、チームに貢献し観客を喜ばせてこそ「偉い」んだと思います。
そうじゃなきゃ、高い年棒をもらいながら給料泥棒になってしまう。
これと同じで、東大生になったことは確かに頑張った結果でほめてあげるべきことかもしれないけど。
それ自体で「偉い」ということは全くない。
国民の税金という高い給料をもらいながら、ヒットを打てないでいる。
そのうち、大谷選手みたいな(私同い年なんだよね……)、1年目からめちゃくちゃ活躍している人を横目に見て焦り始める。
「いや、あいつが天才なだけだ。自分はまだ1年目だし、若いし、これからだ。もっと練習して、研究して、経験を積んでいったら変わるだろう」
そう思いながらトレーニングして、有名選手のプレーをめっちゃ見て研究して、自分なりに色々試して……。
これと同じく。
大学1年生、いや、高校生・中学生でもうすでに信じられないような成果を社会に残す人たちを見ながら、焦り、「いや、あいつらは天才で特殊だから比べちゃいけない。自分はまだ何も知らないし、できないから、学びながら経験を積もう」と言って、色んな活動を始めて、勉強も頑張って。
地方創生や農業に関して、成功事例をたくさん覚えた。
ノーベル経済学賞受賞者と彼らが唱えた説の概要は言えるかもしれない。
けど。
自分がヒットを打てるようになったわけではないように、
自分が何か行動を起こして変えたものはない……。
いや、行動には起こしたんだけど。
定量的な成果にはつながってないって感じかな。
そのうち、高額な奨学金と授業料免除を受け、格安で快適な寮に住みながら思う。
「……あれ? わたし、いつヒット打つんだ?」
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知識ばっかり増えていく。
いや、知識は大事なことなんだけど。ちゃんと勉強しないと、「こいつ真剣にこの問題のこと考えてないな」って思われるから、勉強するの自体は絶対重要なんだけど。
その勉強したことで社会に還元できた、と思う体験がすごく少ない。
あと、勉強すればするほどわからなくなる。
すごく尊敬している、高野誠鮮さんの著書にこういう言葉がある。
『会議は何回も何十回も開き、分厚い立派な企画書を作りたがる…。けれど私は聞きたいのです。実際に動き出すのはいつですか、誰ですか?と。たとえば、天井の電球が切れていたとする。それをみんなで下から見て、あーだこーだ騒いだところで灯りはつきますか? 誰かが電球を取り替えないと明るくはならないのです。』
グサッっっっ、て感じ。
事例研究ばっかじゃなくて、実際に行動を起こす人が世を明るくするんだよね。
学生というのはもちろん、職業ではないから、社会に付加価値生み出さなくていい猶予期間かもしれないけど。あと、勉強することでその社会に出たときにいっぱい貢献できるようになる充電をしているのかもしれないけど。
私はいつまで期待値で生きてくんだ……。
高卒で社会人になった友人はもう社会人5年目なわけで。
現役の友人は初任給をもらいはじめ、同年代の友人は就活に明け暮れる。
就職ではなく、勉強を続けることにより私が社会に還元できるものって何なんだろう。
と、このようなことを、大学院進学を決意してから考えるのであった。
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東大生だからって、偉いの?
いや、社会に還元する東大生が偉いんだ。
プロ野球選手にただなることじゃなくて、ヒット打つから偉いように。
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あ~~~~~~~~~
早くヒット、打ちた~~~~~~~~~~~い。